【ゼロワン】第33話、想いはテクノロジーを超える

仮面ライダーゼロワン』

第33話「夢がソンナに大事なのか?」
監督:田崎竜太
脚本:筧昌也

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【感想】

 待ちに待った刃唯阿の覚醒回。これまでずっと葛藤していた唯阿が、ついにその迷いを振り切ります。

 登場するのは、テニスコーチ型ヒューマギアのラブチャンと彼の指導する圭太くん。ラブチャンの夢は圭太をプロテニスプレイヤーにすること。そのために彼は圭太に熱血指導しますが、圭太はプロになる気がなく、楽しくテニスをしたいだけとラブチャンに反発します。周りから大きな夢を押し付けられた圭太と、夢を持たない唯阿の思いが重なっていきます。

 社長命令を守れず、天津垓の差し金でレイダーに襲われても迷いを断ち切れない唯阿。垓と電話する場面、その画面の手前に映る鎖が印象的です。

 唯阿の覚醒、そのきっかけはやはり不破諌。前半で唯阿に自分の夢を語っていた諌。そして後半、天津垓から自分の記憶が作られたものだったと聞かされた諌は、その場に崩れ落ち涙を流す。それを見ていた唯阿「私に夢はない、でも信念はある」「テクノロジーは人に寄り添ってこそ意味がある」「あんたはテクノロジーで人の夢を弄んだ」とバルキリーに変身し、垓に立ち向かっていく。諌が夢を持ったという変化が唯阿にも変化を与えた。そして、バルキリーの戦いを見て諌も立ち上がる。「憎しみなんてもういらない、今の俺には夢がある」「お前が作った仮面ライダーという夢が」互いを見て互いに成長する。この二人の相互作用、いいパートナーだな。

 「俺にはザイアをぶっ潰すという強い想いがある」諌がザイアの洗脳を解いた方法。「想いはテクノロジーを超えるんだよ」。戦闘が終わり、恒例のボロボロ垓に唯阿が近づく。ショットライザーを構える唯阿に、垓はザイアスペックを取り出し、唯阿を制御しようとする。唯阿の作ったショットライザーと、垓の作ったザイアスペック。テクノロジーVSテクノロジー。しかし、唯阿はショットライザーを投げ捨て、怒りを込めた拳で決着をつけた。想いがテクノロジーを超えた。