【ゼロワン】第30話、ヒューマギアと人間の境目

仮面ライダーゼロワン』

第30話「やっぱり俺が社長で仮面ライダー
監督:柴崎貴行
脚本:高橋悠也

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【感想】

 ザイアとのお仕事五番勝負に敗れ、飛電を去った或人。社長ではなくなり、変身することも出来なくなったが、シンギュラリティに達したイズの活躍により、再びゼロワンとして立ち上がる。イズから与えられた変身能力で夢を笑う者に立ち向かう或人。タイトルからもわかる通り、第1話を彷彿とさせる新しい第1話という感じでした。

 迅とエイムズの戦闘に割り込む不破諌。これまでの諌なら真っ先に迅へ飛びかかっているところだが、エイムズを抜けて打倒ザイアを掲げた今、その銃口は唯阿へと向けられる。目的は違えど、ザイアという新たな共通の敵を確認する或人と諌。その場所がデイブレイクタウンというのが何とも印象的だ。

 「俺にとって、ヒューマギアと人間の境目なんてない」という或人のセリフ。冒頭、不法投棄されたヒューマギアを見て驚いた女子高生たちが「人かと思った」と去っていくのに対して、そばに駆け寄り保護する或人。シンギュラリティに達することでヒューマギアは人間のように、レイドライザーを使い命令を遂行する人間はヒューマギアのように、ヒューマギアと人間の境界はさらに曖昧なものへとなっていく。

 一方で、全てを自分の道具としてしか見ていない垓も、ある意味ではヒューマギアと人間の境目がないように思える。ヒューマギアと人間を一番区別しているのは、もしかしたら迅や滅などのヒューマギア側なのかもしれない。