【ゼロワン】17・18話、PRESENTED BY ZAIA

仮面ライダーゼロワン』

第17話「ワタシこそが社長で仮面ライダー
監督:中澤祥次郎
脚本:高橋悠也

www.kamen-rider-official.com

第18話「コレがワタシのいける華」
監督:中澤祥次郎
脚本:高橋悠也

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【感想】

 飛電インテリジェンスのヒューマギアとザイアのザイアスペック、どちらが優れているのか、飛電の買収をかけて始まった「お仕事5番勝負」。1回戦は生け花対決。そのテーマ「初日の出」を発表する刃唯阿、令和2年にしてまさかの新元号発表パロディ。新年の初笑いがあったり、イズがギャグを披露したりと、明るいギャグテイストで始まった第17話。今回は1話完結の通常回かなと思っていると、ゼツメライズキーなしでヒューマギアがマギアに変身したり、その謎も解明されないまま、今度は人間がマギアになったり、さらには新しい滅亡迅雷.netが動き出したりと、展開に次ぐ展開、怒涛の17・18話でした。

 中でも大きいのが、ザイアの社長・天津垓が変身する仮面ライダーサウザーの登場。プログライズキーとゼツメライズキー、2つを同時に使う変身は、これまでのライダーよりもワンランク上にいることを想像させます。その強さは桁違いで、シャイニングホッパーとアサルトウルフを圧倒し、変身解除に追い込むほどのものでした。1000%(サウザンド)とサウザーがかかっているのだとしたら、ザイアの社長も結構ダジャレ好きなんだな。

 ヒューマギアとの共生を夢見る或人と、人工知能は人間を進化させるために使うべきだと言う垓。2人のヒューマギアに対する考え方と対立も明らかとなりました。これまでの「人間とヒューマギア」を巡る話から、「人間と人工知能」へと世界観も大きく広がったように感じます。レイドライザーを渡した謎の人物の「人類を導くもの」というセリフと、垓が以前言っていた「箱舟」というキーワード、神話とSFが絡んだ「人類の滅亡と進化」がこれからの大きな軸となっていきそうでワクワクします。

 対比といえば、ヒューマギアは心が芽生えたときにマギアとなっていたのに対し、人間は心が壊れたときマギアになりました。この構図もおもしろい。

 今回、一番印象に残ったのは、第18話の不破諌と刃唯阿が戦うシーン。この2人の関係が特に好きなのですが、諌から疑いをかけられた唯阿が言ったセリフ「近くにいても、離れていても、世話がやける男だ」がめちゃくちゃ良かった。なんだかキュンとしました。そのあと、諌が垓に敗れて、前回までなら諌の体を気遣って駆け寄るところでしたが、動揺しつつ垓の方へ行ってしまうのも良かった。この2人の関係、ますます気になります。諌と垓との間に直接の接点はないけれど、唯阿を間に配置することで、バルカンとサウザーに戦う理由を作っているのが、なるほどなあと思いました。