【ゼロワン】14・15・16話、アサルトじゃないと

仮面ライダーゼロワン』

第14話「オレたち宇宙飛行士ブラザーズ」
監督:諸田敏
脚本:高橋悠也

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第15話「ソレゾレの終わり」
監督:諸田敏
脚本:高橋悠也

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第16話「コレがZAIA(ザイア)の夜明け」
監督:中澤祥次郎
脚本:高橋悠也

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【感想】

  3話に渡って描かれた滅亡迅雷.netとの決戦。滅と迅を撃破し、ヒューマギアの暴走も一件落着かと思いきや、今まで暗躍していたZAIAの社長・天津垓が動き出し、物語は第2章へ突入といったところでしょうか。

 何よりも驚いたのがシャイニングアサルトホッパーの登場。まさか、シャイニングホッパー登場のわずか2週間後にもう一段階パワーアップするとは。その驚きは、アサルトウルフの登場がかすんでしまうほどのものでした。シャイニングホッパープログライズキーとアサルトウルフプログライズキー、2つ買って一緒に遊んでねというバンダイの熱い想いが伝わってきます。

 そんな熱い想いを受け取って、滅亡迅雷.netとの決戦にそれを組み込んだ脚本。これまで描かれてきた「家族」「兄弟」をテーマにしたキャラクターが登場し、その活躍でアサルトウルフが完成→プログライズキーが迅から不破諌の手に渡り、「俺がやると言ったらやる」と、敵の道理も力でねじ伏せる、まさに諌らしい形で変身、仮面ライダー雷と滅を撃破→雷と滅を失ったことで迅が覚醒し、マギアの侵攻が始まる→苦戦するエイムズ、ずっと諌の体を心配していた刃唯阿が「これ以上の変身は許可できない」と諌の変身を解除→唯阿の投げ捨てたプログライズキーが或人の手に渡る。この積み重ね方というか盛り上げ方、単なる出来事の連続ではなく、ちゃんとキャラクターの心情が連鎖していて、やっぱりすごいなあと思いました。

 特に印象に残ったのが、15話の冒頭で雷のお墓を作る迅。これは考え過ぎかもしれませんが、迅がお墓を作っている画面の手前に水が滴っていて、まるでヒューマギアの迅が涙を流しているような画面の構成が見事です。

 そして、16話のシャインシステムを起動する場面。衛星ゼアでの或人とイズの会話、いわゆる離れていても心は繋がっている的な場面なのですが、よくあるイメージ映像ではなく、衛星ゼアの設定の中で2人は実際に繋がっていて、ゆびきりで触れ合ったとき、何だか妙に感動しました。で、起動したシャインシステムがめちゃくちゃ強い。迅を圧倒して、最後はお互い武器を捨ててキックをぶつけ合う、これぞ仮面ライダーという決着。これを見たら誰だってシャイニングアサルトホッパーが欲しくなるに決まってる。

 最強フォームの座を一瞬で奪われたシャイニングホッパーだけど、アクションシーンはまだまだかっこいい。14話と15話にあった、CGを使わずにワンカットに見えるカット割りで瞬間移動を表現する方法。アナログな手法で工夫された映像を見るとやっぱりテンションあがるなあ。